シチリア島の思い出


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21歳のとき、わたしはイタリアのシチリア島に行った。

当時わたしは音楽をやっていて、レコーディングのためロンドンに滞在していた。

今はもうなくなってしまったけど大好きだった雑誌PeeWeeのロンドンでの撮影も兼ねていたので、PeeWeeのスタッフも一緒にいた。

レコーディングを終えたらみんなでイタリアのシチリア島に行き、別の企画(ファッションページ)の撮影をする、というハードなスケジュールだった。

季節は冬で、ロンドンが寒かったのもあるし、疲れが溜まっていたのもあってわたしは風邪をひいてしまっていた。

そんな体調の中、ロンドンからシチリア島へ向かった。

イタリア人は陽気だ。

悪い言い方をすると、いい加減である。

わたしはゆるい人間なので、そのいい加減さは嫌いではない。

ロンドンからイタリアの航空会社の飛行機に乗り、もうすぐ空港に着くという時、シートベルト着用サインが点灯した。

客室乗務員が乗客のベルトをチェックし始めた。

わたしの近くにいた爆睡中の外国人がシートベルトをしていなかった。

男性の客室乗務員(いかにもイタリア人という顔をしていた)がその外国人をちらりと見て、起こしてベルトを着用させるのかと思いきや、女性の客室乗務員に向かって「ばっちりだぜ!」という風に親指を立てて合図をした。

JALだったら絶対起こされるよ。とわたしは思った。

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シチリア島のパレルモ国際空港に到着。

スーツケースが出てくるまで待つ。

スーツケースが出てきて、周りのスタッフたちがざわめき始めた。

なんと、みんなのスーツケースがこじ開けられている!

金目のものを探していたのか、スーツケースの中はめちゃくちゃだった。

幸いわたしのスーツケースはサムソナイト最新型のスライド式のロックが付いたものだったので、鍵の部分をバールか何かでこじ開けようとしてひん曲がっていたが、開けられず諦めたようで何も盗られてはいなかった。

スタッフたちが空港内の警察署に行って被害届けを出しに行くことになり、警察官に事情を話しているらしいのだが、なかなか終わらない。

わたしは暇で、若かった。

警察署の前の廊下で車輪付きの椅子をスタッフに押してもらってどこまで距離を伸ばせるか?!みたいなことをして遊んでいた。

そこへイタリア人の警察官がやってきて、わたしの椅子を押してきた。

しばらくその警察官と遊んだ。

あれは何だったのか、、、と今では謎に思う。

事情聴取がようやく終わってスタッフが出てきた。

話を聞くと、警察官たちが話を脱線させてなかなか進まなかったという。

やはりイタリア人は陽気だ。

わたしは風邪のせいもあるし、とにかく疲れはてていた。

夜遅くやっとホテルに到着。明日も早朝から撮影が待っていた。

ホテルはおしゃれでアンティークな雰囲気だけど古いホテルだったので、わたしは霊感が全くないけれど、少し怖いなと思った。

お風呂に入り体を温めてから寝ようと思い、バスタブにお湯をためて入った。

ベッドに入るとき怖くて眠れなかったら嫌だな、、、と思って小さい灯りを点けて寝た。

真夜中に大きな警報音が鳴り響いたので目が覚めた。

灯りを点けたはずの部屋の中が真っ暗、というか、外も真っ暗だった。

何???停電?????わけがわからなかったが、わたしは眠たくて仕方なく、「まあいいや、、、」と思ってすぐまた深い眠りに落ちた。

翌朝スタッフに真夜中の出来事を聞いたかどうか全く記憶にない。

それよりもその朝にホテルの部屋の窓越しでメイクをしてもらっていると、スタッフがハムを挟んだほんのり甘いパンと、ミルクたっぷりのイタリアンコーヒーを持ってきてくれ、シチリア島の街を眺めながら、感動の美味しさだったのを鮮明に憶えている。

パンとコーヒーだけでなく、シチリア島で入ったレストランはみんな美味しかったし、人もみんな良い人だった。

ご厚意で撮影に使わせてもらったお宅があるのだけれど、その家には13歳の女の子がいて、「何歳?」とわたしに尋ねてきた。

イタリアに住むコーディネーターの日本人のおねえさんがイタリア語でわたしの年齢を伝えてくれた。

女の子は目を丸くしながら「同い年かと思った!」と言った。

自分が童顔なのは自覚していたけれど、メイクをしてもらっているのにそんな子どもに見えるんだ、、、とちょっと衝撃的だった。

そんな衝撃的なことがちょいちょいあったシチリア島。

もう一度娘たちを連れて訪れたいなと思う場所のひとつです。

ではでは~。

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